流星の雨流れ星の雨は まるで田舎暮らしのご褒美みたいで おまけに暖房のきいた二階の部屋の窓から、 今までの人生で見た流れ星の総数を 数分で超越する数の星が 目の前で、不規則に、流れる 一個一個が貴重である筈の 流れ星が 余りにも簡単に おびただしい数現れる 次に現れる流れ星を期待して 首尾良く願い事をするのも なんとも造作無いことだ と言うより、星の数に較べたら 願い事の数なんか たかがしれていて 次第に追い込められて行く お金も入れていないのに、 ボタンを押したら 続々と商品がでてくる自動販売機を前に 最初は嬉々としていたのに、 段々と不安になっていく感じ 本当に欲しいもの、本当の願いなんて 案外限られているのかも知れない |